秋の味覚として非常に人気が高い食品に『栗』があります。栗は、茹でるだけで美味しく食べられますし、ご飯に混ぜるだけで美味しい栗ご飯が出来上がるなど、毎年栗の旬の時期を楽しみにしているという方も多いのではないでしょうか?
9月や10月頃になるとスーパーなどでも生栗が販売されるようになりますし、店頭で見かけた時にはつい手に取ってしまうという方も多いのではないでしょうか?ただ、栗については、分厚い皮に覆われていることから、傷んでいるかどうかが目視では確認しにくいという問題があります。加工食品のように賞味期限などが表示されているわけではありませんし、購入した栗がいつまで持つのか気になってしまうという方も多いことでしょう。
そこでこの記事では、生栗や茹でた後の栗について、適切な保存方法や保存期間などについて解説します。保存方法を間違ってしまうと、栗も意外に早く傷んでしまうことになるので注意しましょう!
栗の保存は冷蔵もしくは冷凍がおすすめ!
まずは、栗の基本的な保存方法について解説します。冒頭でご紹介したように、栗は丈夫で硬い皮で実が覆われているため、保存方法はそこまで気にしなくてもいいと考えている方が多いです。中には、常温で保存していても、1カ月以上は余裕で持つのではないか…と思っている人がいるかもしれませんね。
確かに、栗は丈夫な皮で覆われているため、常温で保存することは可能です。しかし、常温保存の場合でも、何の対策も必要ないのかというとそうではありません。栗の常温保存は、新聞紙などにくるんだうえで、冷暗所に保存するようにしなければいけません。ただ、この方法できちんと保存していたとしても、保存期間は1週間程度とそこまで長持ちする物ではないのです。
そして、栗の保存方法としてよりおすすめなのが冷蔵や冷凍など、低温環境での保存です。実は、常温状態で栗を保存すると、乾燥が進むことで、内部の水分が抜けてしまい、実がやせてしまうのです。また、内部から虫が湧いてしまう可能性があるなど、見た目にも食べたくない…という状況になってしまうことがあります。
これが冷蔵庫など、低温環境で保存しておけば、内部で虫が孵化することがないため、栗がダメになる可能性が少なくなります。さらに、テイン環境での保存は、でんぷんが糖化して甘みが増すと言われていますし、常温と比較するとより長く良い状態を保てるとされています。
つまり、スーパーなどで栗を購入し、すぐに食べきれないという場合は、冷蔵や冷凍での保存が望ましいということです。
生栗の保存方法と保存期間について
まずは、スーパーなどで購入した生栗の保存方法と保存期間についてです。先程紹介したように、栗の保存期間については、常温で保存するよりも、冷蔵や冷凍の方が長期保存が可能になります。
まずは、保存する前に虫の有無を確認しておきましょう。スーパーなどで購入した栗の場合、燻蒸処理がなされているため、虫が出ないようになっていることが多いです。ただ、生産者から直接購入した物や、栗拾いに言って自分で集めた栗に関しては、虫止めの良しがなされていないため、虫の卵が産み付けられていることがあります。
栗のお尻の部分や鬼皮の境目に黒い斑点のような物があれば、それは虫が卵を産み付けた後です。冷蔵や冷凍で保存しておけば、孵化する前に食べることができますが、気になる方はその部分を取り除いておくのが良いでしょう。なお、栗に穴が開いている物については、既に虫が孵化し出て行ったあとです。
それでは、以下で栗の保存方法と保存期間についてご紹介します。
冷蔵保存する場合
まずは冷蔵保存する場合です。常温の場合は1週間程度しか持たないのですが、冷蔵庫の中で保存すれば、最長で1カ月程度持たせることができます。スーパーなどで購入した栗については、収穫からの期間が分からないため、少し早めに食べきるのがおすすめです。
冷蔵庫で生栗を保存する場合、表面を水洗いして汚れを落としましょう。その後、水分をしっかりと拭き取り、新聞紙にくるみます。そして、ポリ袋に入れてからチルド室で保存するようにしましょう。湿気などで新聞紙が湿ってきたら小まめに取り換えてください。この方法で最長1カ月程度は持ちますが、基本的には10日程度で食べきるのがおすすめです。
冷凍保存する場合
次は、生の栗を冷凍保存する方法です。冷凍保存しておけば、3~6カ月程度は持たせることができるとされています。
冷凍する場合も、表面を水洗いすることで汚れを落としましょう。その後、新聞紙でくるんだ後、フリーザーバックなど、冷凍庫用の保存袋の入れてから冷凍庫に入れましょう。食べる時は、冷凍庫から出して、皮のまま茹でればOKです。
ちなみに、生栗を冷凍保存する場合、鬼皮や渋皮を剥いたうえで保存すると、後の調理の際に使いやすくなります。栗の皮は、熱湯に2分程度つけておくと柔らかくなるので、意外に簡単に剥くことができます。渋皮も除去した後、10分程度水に浸けてあく抜きをし、水分を取り除いてから保存袋に入れて冷凍すれば良いです。調理の際にはそのまま使うことができるのでとても便利です。保存期間は、皮を剥いても3~6ヶ月と変わりません。
茹でた栗の保存方法と保存期間について
次は茹でた後の栗を保存する方法についてです。こちらも冷蔵や冷凍など、低温環境での保存が望ましいです。
ちなみに、栗を茹でる時は、自ら茹でていきましょう。たっぷりの水を用意して少量の塩を加えてください。水と塩の割合に関しては、1L当たり大さじ半分程度の塩を入れると良いです。水の状態から中火で熱し始め、沸騰したら弱火にして40~50分程度茹でれば良いです。その後、お湯が人肌程度になるまで置いておき、ざるに開ければ完成です。
冷蔵保存する場合
まずは茹でた栗を冷蔵庫で保存する方法と保存期間についてです。保存期間については、生栗ほどの長期保存は難しく、3日以内に食べきるようにしましょう。
保存する際は、皮が柔らかいうちに向いておくのがおすすめです。上で紹介した茹で方を参考にして、人肌程度まで冷ました栗の水気を拭きとりましょう。その後、丁寧に皮をむいた後、保存袋に入れてから冷蔵庫に入れると良いです。なお、時間がない時は皮のまま保存してもOKですが、保存期間は特に伸びません。
冷凍保存する場合
次は、冷凍保存する場合です。茹で繰りも、冷凍庫で保存すれば1カ月程度持たせることが可能です。
茹で栗を冷凍保存する場合、ある程度冷めた栗の水をしっかりと拭き取ってください。そして、冷凍庫用の保存袋に入れ、冷凍すればOKです。束る際は、30分ほど常温においておけば、鬼皮が柔らかくなるので、お尻の方から包丁を入れ引っ掛けるようにして剥けばよいです。
まとめ
今回は、秋の味覚として人気の栗について、賞味期限を延ばすためにはどのような保存方法が適しているのかを解説しました。
栗は、硬くて頑丈な鬼皮で覆われているため、常温状態で保存していても長期間良い状態を保つと考えている方が多いです。しかし、記事内でご紹介したように、常温で保存する場合、水分が抜けてしまう、虫が孵化してしまうなどの問題があるため、1週間程度の賞味期限となってしまう場合があるのです。
したがって、スーパーなどで購入した栗をできるだけ長持ちさせたいと考えた時には、冷蔵や冷凍など、低温環境で保存するようにしてください。特に、自分で栗拾いに言って集めた栗については、虫止め処理がなされていないため、常温で保存すると虫が湧いてしまう可能性が高いです。